ドラッカー:今までお聞きしたことをまとめさせてください。
Let me try to sum up the most important things I’ve heard.
強力な理事会は、組織にとって武器だということでした。いいなりの理事会ではなく、強力な理事会、やる気のある理事会、エネルギッシュな理事会こそCEOにとっての武器です。
The most important thing I heard that it is to the benefit of an institution to have a strong board. You depend on the board, and therefore you can be more effective with a strong board, a committed board, an energetic board.
しかし、強力な理事会を持つには、CEOが働かなければなりません。理事の候補を見つけ教育していかなければなりません。皆さん、時間、資金、仕事、責任について厳しい目を持った人たちです。彼らに情報を提供し、コミュニケーションを行わなければなりません。
The second reason is that to get this strong board, the non-profit executive has to do a lot of very hard work. It requires continuing work to find the right people, and to train them. They have very tough expectations in terms of time and money and work and responsibility. You take a great deal of time to keep the board informed but also to have a two-way flow of information.
理事会との間で健全な関係を築くことこそ、CEOにとってきわめて重要な仕事です。
And building relationships with the board is a crucial, central part of the task of the CEO.
ハバード:ピーター、素晴らしいまとめをありがとうございます。組織にとって最も重要なことを強調しておきたいと思います。それは、強力な理事会を持たないかぎり、いかなる非営利組織といえども、力を発揮することはできないということです。
That’s an excellent summary, Peter, and I would just underscore the value of all of this to an organization. An organization hasn’t come anywhere near its full potential unless it sees the building of a great and effective board as part of the ministry of that organization.
内閣府のNPOに関する情報によれば、日本の寄付金総額8800億円に対してアメリカでは25兆円に上ると紹介されています。
当然一つひとつのNPOの規模も日本のほうがはるかに小さいであろうことは推測できるので、上記で紹介されているような理事会が、日本の小さなNPOすべてに当てはまるというわけではないと思います。
しかし、NPOが正しいミッションのもと、強力な理事会と真摯に組織を運営するCEOを持つことができれば、その組織は成長を続けられ、社会に貢献できることが大きくなっていけるのではないでしょうか。
2014/1/26