動機づけ

バーテル:質問が二つあります。一つは動機づけです。もう一つは理事会や評議員会に計画などの具体的な仕事をどうこなしてもらうかです。
I’m sure, but two occur to me very quickly. One is a matter of inspiration. How does one excite and motivate folks who are apathetic? The other is the one of organization: When people are going to participate in boards or councils, how do we get them to do the sort of paperwork, the sort of planning work, that they really must do in order to be effective in their roles on councils or boards?

ドラッカー:二つの問題は互い関係がありますね。全くやる気のない人たちの動機づけについて言っておられるのであれば、質問自体が間違いであると言わなければなりません。実は動機づけされるのはリーダー的な人たちだけだからです。
Those two questions are very closely connected. But if you talk about inspiring the laity, all I can tell you is that it’s the wrong question. We have learned that one inspires the leaders.

ビジネススクールに採用された教職経験のない人たちに助けを求められたとき、私は、「上のほうの一割の学生をつかまえなさい。彼らをつかまえられなければ、全員はつかまえられませんよ。しかし上位一割にやる気を起こさせることができれば、平均的な連中はついてきます。」と教えました。
When I was asked for help by young people hired by a rapidly growing professional school who had never taught, I told them, “Make sure you don’t lose the top 10 percent of the class. If you lose those, you’ve lost everybody. But if the top 10 percent are excited and learn, then the average student will learn.”

もっと下の連中については、祈るしかありません。しかし、上位一割を動機づけられなければ全員を失わざるをえません。できる人の集団を作るのです。
The bottom—for those, one prays. But if you don’t get the top inspired, you have lost everybody. You are creating a community of achievers.


全くやる気のない人たちを動機づけすることはできないのだから、すべての人を等しく扱い動機づけすることは不可能だと、とても割り切った言い方をしています。

また、上位一割のやる気のある集団を作るということは、そこから漏れた人たちの離反を招くリスクがあります。それでもモチベーション高く、成果を上げる集団を作るためには、やむを得ないことなのでしょう。

まるで下のほうの1割は切り捨てよと言わんばかりですので、とても勇気のいる決断です。

どんな組織にも使える方法ではないかもしれませんが、リーダーとしてはいざというときには使うという覚悟を持っておくべきなのかもしれません。

2014/1/21

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