長期的な関係を築く

ドラッカー:私は毎年秋になると、地元のある非営利組織から、あなたの収入ならばこれだけ寄付してくださいという依頼を受け取ります。私はずっとそのような依頼の仕方は間違っているのではないかと考えてきました。
You know, every fall I get the brochure from a local organization, and it says at this level of income you should give so much, and I’ve always wondered whether this is productive or counterproductive?

ハフナー:金額を指定して依頼したほうが募金の打率は上がりますよ。25%は募金額が増加します。
I would say that organizations running annual campaigns without asking for specific gifts could, with the same effort, probably increase their income by as much as 25 percent by asking for a specific gift.

ド:私が間違っていたようです。
So I was wrong as usual.

ハ:多めの寄付を依頼されても怒る人はいません。むしろ気持ちよく思います。
少なめに依頼された人も怒りはせずに、依頼された額より多く寄付してくれます。
依頼された額かそれ以上の額を寄付してくれた人は、特別の関心を払うべき人に分類できます。寄付増額の長期戦略のターゲットにできます。
People who find the appeal sets its sights a little bit too high are not offended; they’re usually flattered.
For the individuals who are being asked to give less than they had in mind, we find they tend to go ahead and give what they had in mind anyway, and you can build from there.
Once you’ve given a gift that is suggested, you fall into a category that the non-profits should pay special attention to: the long-term strategy of upgrading that gift.

ド:そういう人には、さらに提供する情報を追加していくのですか。長期的な関係をどのように築いていくのでしょうか。
Do you single these people out by way of giving them more information, or how do you build the relationship?

ハ:フォローアップですね。手紙を書きます。イベント的な活動にもお招きします。年次報告書を送ります。いただいた寄付で何を行ったかをお知らせします。
You classify that individual by the kind of follow-up, which can range from a personalized thank-you letter, to inviting them to specific activities, to sending an annual report, showing them what you’re planning to do with the money or how the money has helped.


どのように寄付金額を上乗せしてもらうかということに話題が移り、その手の内を明かすような会話になってきました。

非営利組織が活動を継続していくためには、その活動費用も継続的に得られるような仕組みが必要です。

ハフナーの組織(アメリカ心臓教会)では、250万人のボランティアが訪問による募金活動を行っているそうですが、それらの人たちに資料を渡して、支援する価値のある組織だと思ってもらうために訴えるべきことは何かを伝えています。

そのうえで、募金してくれた金額が依頼された額よりも多かったならば、より組織を応援する意識が高い人と分類し、その活動内容を詳しく伝えて長期的な関係を築くということのようです。

250万人のボランティアが集める寄付者の数はさらに多いでしょうから、膨大な寄付者一人ひとりのデータを詳細に分析して次の活動につなげているということがわかります。

2013/12/16

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