ドラッカー:あなたの組織では、支持基盤としてのボランティアに対しどのような資料を提供していますか。
What kind of materials do you supply?
ハフナー:ボランティア用の資料には、ボランティアの仕事を明らかにしています。
目標の立て方、5か年計画の立て方まで教えています。
募金のステップについての勉強材料も作っています。
We have a prescribed structure that we offer to the local leadership. We have job descriptions.
We have a way for them to formulate goals for now and five years out.
And then we have the materials that support each one of those elements of the fund-raising.
寄付をお願いする人たちについてのマーケットごとに、それぞれのマーケットに応じた方法で伝えるための資料を作っています。
Those materials are created after we look at the various segments of our giver groups.
ド:あなたの組織では、募金に回るボランティアがスポークスマンの役割を果たせるようにしています。
You enable your field salesman to be an effective spokesman for the organization.
ハ:長く活動していくには、情緒だけでなく理性に訴えていかなければなりません。組織としては、一軒一軒を回って歩くボランティアのことを考えるべきです。押し売りのように扱われることもあるのですから。
For long-term growth of an organization, you have to appeal to the rational in the individual as well as the emotional part of the individual. In building local campaigns, you have to think of the person who does door-to-door, who is treated as a salesperson by a potential contributor.
例えば、病気に関わりのある非営利組織の場合、戸別訪問は、訪問先の人に自分が何をできるかを考えてもらう機会になるわけです。
募金だけでなく組織のミッションについて考えてもらうのです。
組織としても戸別訪問は長期戦略につながる最大の機会です。
See it as an opportunity to educate those potential donors about what they can do for themselves personally, if it’s a disease.
What they can do in terms of the overall mission, in terms of concerns, plus their gift.
And if you don’t use that opportunity to do that, you are not building on your greatest opportunity to create a long-term strategy.
ドラッカー自身も募金活動を行ったことがあるようで、「いくら寄付したらテレビに戻らせてくれるんだ」といわれたが、翌年には「もらった資料は良かった」と言われ募金額を増額してもらったというエピソードが紹介されています。
募金活動に従事してくれるボランティアに、組織のミッションを明確に伝えて共感してもらうことが大事だというのは、前のセクションで述べられていました。
しかし、ミッションを唱えるだけで募金を集めるのは難しいというのが現実なので、「どのような人にどんな方法でアピールするのか」を説明(教育)し、それを理解してから活動してもらうことが大事だというわけです。
それによって、その人の属性に合わせた説明がなされるため理解も早いので、募金してもらう可能性が上がり、ボランティアも成功率が上がるとやりがいも増すという好循環を生み出すことができるのだと思います。
2013/12/15