非営利組織のリーダーがしてはならないことがある。
Finally, there are a few major don’t’s for leaders.
あまりに多くのリーダーが自分のしていることとその理由は誰にも明らかなはずだと思っている。多くのリーダーが自分の言ったことは誰もが理解したと思う。しかし誰も理解などしていない。
Far too many leaders believe that what they do and why they do it must be obvious to everyone in the organization. It never is. Far too many believe that when they announce things, everyone understands. No one does, as a rule.
もう一つしてはならないことがある。組織内の個性を恐れることである。これは組織のリーダーが最も陥りやすい間違いである。凡庸な者にかしずかれるよりも、自分を押しのけようとする有能な者に取り囲まれるほうが、リスクは小さい。
And the second don’t. Don’t be afraid of strengths in your organization. This is the besetting sin of people who run organizations. You run far less risk of having able people around who want to push you out than you risk by being served by mediocrity.
そしてしてはならないことの最後は、手柄を一人占めすることであり、部下を悪く言うことである。
The last don’t’s are: Don’t hog the credit, and Don’t knock your subordinates.
第1章の最後は、リーダーがすべきでないことが三点述べられています。
一つ目は、リーダーの言うことは誰も理解してくれない、というなんとも希望のない言い回しですが、ドラッカーが言いたいのは、「成果を上げるためには、自分をわかってもらうために時間を使わなくてはならない」ということです。
ですから、一度伝えただけで理解され、実行されるなどと思わずに、折に触れて何度も繰り返し組織のミッションややるべき目標を伝えなくてはならないということなのです。
二つ目の、個性を恐れるなという点に関して、後継者選びに関する記述があります。
「リーダーは、後継者としてどうしても20年前の自分に似た者を選びたくなる。もし似ていたとしてもコピーに過ぎず、コピーは弱い。私は、多くの企業と非営利組織で優れたリーダーがナンバーツーを後継者に選んでいる例を目にしてきた。彼ら選ばれた人たちは、何をするべきかをいわれたときには仕事ができるという種類の人だった。それではうまくいくわけがない。」
このように、後継者にはナンバーツーとしての資質ではなく、リーダーとしての資質を持つ者を後継に選ばなくてはならないということです。
2013/11/17