CEOたる者は、たとえ相手が選挙によって選ばれた教育委員会や市議会のような機関であっても、関係を円滑にするために最大限努力しなければならない。そのためには情報はすべて出す必要がある。隠すことが一番悪い。操作しようとしてもならない。一部のものと結託してはならない。これらすべての誘惑に勝たなければならない。
A non-profit executive can—and must—manage even a board that is elected by outside (sometimes critical) forces and that cannot be dismissed by the professional executive. But, to be productive, the board must be informed. The worst thing a chief executive can do is try to hide things from the board, play little games, focus on finding a friend or two on the board and ignore building an overall relationship. That’s always a temptation.
非営利組織のCEOは、何人か鍵となる人たちに向かい「皆さんのお考えをお聞きしたい。私は皆さんの何を知らなければならないか。どこに機会があると思っておられるか。どこに問題があると思っておられるか。何がうまくいっており、何がうまくいっていないか。」と聞かなければならない。そして聞いたことをもとに行動しなければならない。
If you are an executive in a non-profit institution, make sure you sit down next week with your key people and say, “I am here to listen. What do I need to know about you and your aspirations for yourselves—and for this organization of ours? Where do you see opportunities that we don’t seem to be taking advantage of? Where do you see threats? What are we doing well? What are we doing badly? What improvements do we have to make?” Make sure to listen—but also make sure to take action on what you hear and learn.
全員に対し「あなたの助けになるような何かを私はしているか。邪魔になるような何かを私はしているか」も聞かなければならない。
Ask every one of the people who report to you or with whom you work: “What am I doing that helps you with your work? What am I doing that hampers you?”
最近は組織がフラット化し階層が少なくなっているとはいえ、一般的には「組織は上意下達で統制されている」と認識されていると思います。
しかし実際には、組織の上位に行くほど成果が生まれる現場から遠ざかるので、歪んだ情報により決定した「上意」のとおり組織が動いていったのでは、方向を間違う可能性が高くなります。
したがって、組織の成果が生まれる現場を支援するために上位者は何をしなければならないのかを、推測するのではなく、上位者本人が直接現場の人から聞き取りなさいとしているのです。
人のマネジメントと題した本章は、次の言葉で結ばれています。
「非営利組織のトップたる者は、皆の仕事をしやすくし、成果を上げやすくし、かつ仕事を楽しめるようにすることを自らの責任としなければならない。大義に奉ずるだけでは不十分である。成果が上がらなければならないのだ。」
2014/1/29