イノベーションの条件

イノベーションに成功するための第一の条件が、変化を脅威ではなく機会としてみることである。
The first requirement for successful innovation is to look at a change as a potential opportunity instead of a threat.

第二の条件が、責任者となってくれるものを探すことである。
The second question is, Who in our organization should really work on this?

第三の条件が、戦略を持つことである。
Then think through the proper marketing strategy.


変化を脅威と考えるか、機会と考えるかは、決まりきったことのように思えます。例えば、大規模事業者が近隣に進出してくるとか、消費税が増税されても販売価格への転嫁が難しいとか、政策が変更され補助金が打ち切られそうだとかいうのは、脅威と考えるのが普通だと思います。

しかし、無意識のうちに「今の事業をそのまま続けた場合に」という前提で考えているから脅威に感じるのであって、「環境の変化に対して自らがどのように変わっていくべきか」を考えることが原則となっているならば、それは機会(チャンス)だと受け止めることも可能となると、ドラッカーは言っているのでしょう。

このように考えることができるなら、外部の変化を脅威と捉えるか機会と捉えるかは多分に主観的な問題となります。

第二の条件はきわめて重要だとして、ドラッカーは「イノベーションとして成功することを信じるものが面倒を見なければならない。新しいものは必ず問題にぶつかる。したがって本当にコミットしてくれる力のある者に担当してもらわなければならない。」と述べています。

第三の条件については、イノベーションへの基本的な姿勢のことを言っています。

ドラッカーが例として挙げているのは、P&GとIBMと日本企業との比較です。

「P&Gは新製品を最初に導入して市場を支配しようとするが、IBMは一番乗りを避け、常に創造的模倣により市場を支配しようとした。日本企業は、リーダー的な企業の間違い、悪癖、傲慢さをつくことを戦略としていた。」とし、いずれにせよその戦略(姿勢)を一貫して持つことが大事だと説いているのです。

2013/12/7

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