定性的な目標設定

非営利組織では評価の尺度が難しい。戦略の有効性をいかに評価したらよいか。今年のほうが去年よりも良くやっているかはいかに判断したら良いか。
For non-profit managers, the signposts are less clear. How, for instance, in a mental-health clinic can you judge the effectiveness of a strategy, whether you’re doing better this year than last?

よくやっているの「よく」を定義づけることは不可能ではない。量的な目標は設定できなくとも、評価することのできる目標は設定できる。
Well, you can define what “better” means. You can set goals that are not measurable but can be appraised and can be judged.

研究所でも、研究成果の中には成果を量的に測定できないものがある。しかし、3年ごとに「この3年間に意味ある変化をもたらす何かについて貢献したか。次の3年間に何について貢献するつもりか」を考えることはできる。これも質的な尺度である。
The people in a really successful research laboratory cannot quantify their research results ahead of time. But they can sit down every three years and ask, What have we contributed in the last three years that did make a difference? And what do we plan to contribute? These are qualitative measures.

量的な尺度と同じように重要である。それどころか、質のほうが重要だと言ってよい。質の伴わない量の増大こそ最悪であって、失敗以外の何物でもない。
And they are just as important as the quantitative ones. Let me say that you have to define quality first. Quantity without quality is the worst thing and will result in total failure.


「まちを活性化する」「社会福祉の増進を図る」「子どもの健全育成を図る」といったNPOの活動分野において、その成果をはかる尺度の設定は量的に図るのは難しいものです。

定性的・質的な目標設定の難しさは、その達成が客観的にあるいは恣意的な要素無しに測定することができないということから来ています。

定量的な目標は達成状況を誰の目にも明らかに測定することができ、また途中段階でも進捗を評価できるので、採用しやすいという面があります。

しかし、上記で注目すべきは、最後の段落にあるように「質の伴わない量の増大は失敗だ」というところだと思います。

これは、企業においても同様です。量的目標は達成できたけれども、質が伴わないために次につながらないとか重大なトラブルを招くといったことになっては、活動が台無しです。

定性的な面・質的な面を評価する尺度を考え抜き、それを組織で共有していくことが大事なのだと思います。

2013/12/3

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